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作品集71 お気に入りこもごも感想

 近頃、やわらかい夜が続いています。千切ってぽいぽい投げられそうな空気です。帰りが遅くなっても、それほど寒く無く。もう家に帰ってから暖房をつけることもなく、とても快適に過ごしています。窓だって開けますよ! 主に換気をするために。風が全然入り込まなくても、煙草の先端から立ち昇る煙は、お線香のそれほど真っ直ぐにはなりません。たかだか十センチほど伸びれば、へにゃりと折れてしまいます。ちょっと横風が吹いて、燃える傍から斜めに中空へと割り入り混ざる煙も好きですけれど、ちょっとだけ上に昇って「く、」とカーブを描く瞬間も良いです。やわらか空気が渦を巻く姿が其処にあります。


* *


 そそわ無印が新しい頁に切り替わってから三日、もう投下されている作品が三十に届こうかとしております。今回半分埋まる前に自分の分を完成させようと思っていたのですけれど、このペースではちと厳しいかもしれません。しかもこれから連休となれば、またがんがん投下されていくことでしょう。発掘大変。とりもあえず表題の通り、前作品集71におけるお気に入りの作品の感想をつらつら残そうかと思います。



-『忍法こいしの術でござるの巻』  愁さん

 無意識を操る程度の能力を持つこいしの元に、押し掛け弟子がやってきた!

 個人的大ヒットタイトルNo.1。このタイトルを見た瞬間私の妄想はどこか間違った方向にとんでいきました。具体的に言うと『忍法こいしの術でござるの巻ー。にんにん!』と例の忍者っぽいポーズかつにっこり笑顔でこいしちゃんが言ってる姿を想像して夢見心地になったのでした。ぎりぎりですね。いいじゃないですか別に!

 途中から投げやりっぽいノリのよさを見せていくこいしが素敵です。その他出演するキャラも魅力的、オチもしっかりついているという。あと驚いたのは、文章のやわっこさと読みやすさ。淀みない。非常にお薦めの一作です。




-『「落ちない。」』 十把ひとからげさん

 人の里に下りた映姫と知り合いのとある和尚。映姫の和尚に対する印象は生臭坊主のようなもの。そんなふたりの、やりとり連なるお話。

 読み終わった瞬間唸り声をあげてしまった作品。素晴らしいの一言です。非常に瀟洒な文章を書かれる方だなあと思います。あとほんとに映姫さますきなんだなーとも思います。この方が一言「ヤマ様」と綴られるのが気に入って仕方ありません。閻魔さまに対してものを語る生臭坊主、本文中の言葉を借りるならば随分「口の悪い」、しかし流麗なやりとりを愉しみました。なんといいましょう。くそう言葉が足りないぞ!
 ラスト近く、ヤマ様が文を読み上げるくだりは、必見です!



-『縁側には三人で座りましょう 後編』 yamamoさん

 作品集70にある前編の続きのお話。こちらは後編ですので、前編を読まれていない方向けのために粗筋は避けます。当ブログ酒カテゴリに前編の感想を残していますが、果たして需要があるのかという。

 個人的に油絵っぽい文章だと思います。表現こってり厚塗り、と言えばいいのでしょうか。素敵直喩が多いとそういう印象を受けるのです。

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 満天の星空の中で必死に星座を探していて、横からそれはあそこだと示された時のようなぴたりとした爽快感。

(本文より抜粋)

 *

 「うへぇ」と声を漏らしてしまった。ただ一言、「センスありますね」で片付けるには勿体無いというかなんというか(センス云々については友人から色々お説教を受けたことを元に語っておりますので、後日日記に記すこともあるかと思われます)。一体どんな経験に裏打ちされてこの言葉が紡がれたものかどうかを私は知る由も無いわけですが、素敵です。
 ただ、少々今回、こういった直喩による厚塗りが多用されすぎてる? という印象を受けました。上記に例示した印象が鮮烈過ぎたため、二個目にまたそういった表現が出てきたときに、「うーむ?」と感じてしまったのでした。

 しかし、しかしながら、それを補って余りある物語の流れ。是非とも未読の方は、前作から通して読んでいただきたいところ。

 前作の感想をちょっと眺めてみて、オリ設定は避けるという方も居るのだなあと。確かに描き方によって毒にも薬にもなるのでしょうが、私としてはさらっと読めました。私自身オリ設定を全く気にしない、とは言いませんけれど、その辺りも二次創作の醍醐味かなあとも思うのです。難しそうなので、手を出せませんが。


* *

 他にもありますとも、語りたい作品などいっぱいありますとも!
 ですが本日は、とりもあえずこんなところで。よい具合に酔っ払ってまいりましたよ。
 さてもさても、今はやわらかい夜、文字踊らせるには良い頃合でございますれば。
 ぼんやりと、空気は滲んでおりますよ。春の夜には、色々なものが混ざっているのでしょうか。
 ぽいぽい千切って投げつけれども、当たりて痛いと言うことも無し。
 ゆるゆると、過ごして参りましょう。
 かんぱーい。


-愛新覚羅溥儀 『Alice Doll』


 東方アレンジの中ではいちばんすきですねー
 時に静かに 時に荒ぶる旋律が
 新作も出てるみたいですので、本当におすすめです

2009.03.19 22:53 | | コメント(0) | トラックバック(0) |

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